靭公園のハンドメイド雑貨屋さん【クレイジーガーデン】
おしゃれで個性的なお店が星の数ほどひしめき合っているわけですから、その中に眠っている中から「これぞ!」と思うアイテムと巡り合うのは大仕事。
このブログを書いているのは、ハーバリウムの制作ワークショップの開催を中心に、大阪天満橋で活動中のセレクトショップ Chira Chiara(キーラキアーラ) ですが、今回は一点ものに弱いスタッフが「これぞ!」と思ったオシャレ雑貨屋さんを、京町堀からご紹介させていただきます!
ハンドメイドの雑貨屋さん
Crazy garden
(クレイジーガーデン)
in 京町堀
靭公園のすぐ北側
京町堀ってどんなところ?
ご紹介するクレイジーガーデンさんがあるのは、当店スタッフが勝手に大阪のセントラルパークと呼んでいる靭公園のすぐ北側にある京町堀というオシャレ地区です。
大阪でバラ園を見たいと思ったら、中之島か靭公園。
バラと桜の開花時期には、近畿一円から多くの人がピクニックにやって来る、広々とした空間が魅力的な靭公園の周辺には、ランチにもディナーにもどんと来いなレストランを始め、テイクアウトもできるカフェやパン屋さんなどがいろいろとあります。
緑あふれる公園とバリエーション豊かな飲食店があるとなれば、もちろん街歩きだって盛り上がってきちゃうわけでして、靭公園のまわりは雑貨屋さん激戦区にもなっています。
そういえば靭のあたりは、文豪梶井基次郎の出身地。
彼の代表作といえば短編小説『檸檬』ですが、あのお話にも舶来のオシャレ雑貨がいろいろ登場しますよね。その一節が刻まれた文学碑も公園内で見られるので、大阪文学散歩スポットとしても見逃せません。
当時の京町堀はどんなところだったのでしょうか。調べてみると面白そうです。
「これ、作ってもらってん」
「どこで?」
「初めて行った雑貨屋さんで」
会話文を見出しにするのもどうかと思ったのですが、衝撃的だったのでご紹介します。
以上は当店スタッフの岩崎さんが、ふらっと入ったクレイジーガーデンさんでバッグインバッグを作っていただいたと教えてくれたときの会話です。
いやいやいや、ちょっと信じ難いじゃないですか。
この大量生産大量廃棄の時代に、ちょっと使い勝手は悪いけれど、それでも持ちたいバッグ1点のためだけに、わざわざサポート雑貨を手作りしてくれるお店があるだなんて。
あったんですよ。
先日、半信半疑で連れて行ってもらったのですが、一瞬で納得しました。
この雑貨屋さん、頼りがいがある。
レースとビーズが大得意
クレイジーガーデンさんってこんなお店
お店の前に立ったとき、まず目につくのはガラス戸の向こうに見えるアクセサリー類の輝きかと思われます。
レトロな雰囲気が漂っているのは、使われている素材にアンティークが多いから。
できるだけ重厚感のあるガラスビーズを多用しつつも、同時に軽量化にも取り組んでいらっしゃるとのことで、場合によってはコットンパールやレジンなども取り入れ、触ればわかる使いやすさが感じられました。
価格帯の幅は広めなので、いろいろな用途で立ち寄れそうでした。
ちょっとしたヘアクリップが600円だったり、使いやすそうなピアスが1,000円ちょっとからあったりと、お安いものはオオサカ的にお安い印象。
全体的には3,000円~がボリュームゾーンといった様子です。
手が込んでいたりパーツが高価だったりすると、それが相応に反映されていく、正直かつ納得の価格設定でした。
次に目に入って来るのが、繊細なレースのあしらわれた布雑貨の数々。
店長さんの「うちは基本的にレースのお店」との言葉の通り、クレイジーガーデンさんの布雑貨に使われているレースは、どれを見ても各10分は見惚れていたくなるような美しさ。
専門メーカーさんが、毎年違ったコンセプトで制作しているレースなのだとか。
キーラのスタッフが特に気に入ったのは、下の画像左手のバッグ。
シェブロン柄の生地のうえに、ピリッと都会的なチュールがかけられていて、その縫い目をぐるりと煌めくビーズが彩っているのですが、こんなにエレガントなバッグをぶら下げていたら、きっとバレリーナと手をつないで散歩しているような気持になるのではないでしょうか。
修理やリメイクの持ち込みもOK
雑貨の制作から販売までをお一人でこなす店長さんは、話していると初対面なのに「私、ここ10年くらいこのお店に通ってた記憶を失っているのでは?」と勘違いさせてくださるようなお世話好きさん。
アクセサリーや布雑貨のオーダーメイドやリメイクも手掛けていらっしゃるのですが、質問すればするだけ的確に答えてくださるご様子は、きっとお客さんの「こうしたい」を聞き出すのもお上手なのだろうなぁと思われます。
修理やリメイクに関しては「見てからでないと分からない」という姿勢で臨まれているので、まずは気軽に持ち込んで相談してみるのがオススメです。
また仕上がりに関しては「元通りにするんじゃなくて、今あるものでキレイにする」というのがコンセプト。
「片方だけ失くしてしまったピアスにしっくりくるような、アシンメトリーなデザインのもう一方を作ってほしい」
「タンスから発掘した愛想のないバッグも、ちょっとエレガントな感じにイメチェンしたら使えそう」
「百貨店に持っていくほどでもないけど、愛着のある古いアクセサリーを使える状態に戻したい」
もしくは当店スタッフのように「可愛いから買ったけど、思ったよりも使い勝手が悪かったバッグのために、この寸法でバッグインバッグを作ってください!」というのもOK。
もちろん、元通りとは言わずとも、元の姿に近づける方針での修理も可能です。
上でちらっと『檸檬』のお話をしましたが、なんとな~く「舶来」の香りがするといいますか、ちょっと神戸っぽいといいますか、海の向こうがキラキラして見えた時代の残り香みたいなものが、レースやビーズのあいだに漂っているといいますか……。
とにかくレトロに魅力を感じる方や、愛着を感じるアイテムを大切に使いたい方には、世代を問わずオススメしたい雑貨屋さんでした。
またお邪魔させていただきます!
店舗情報:crazy garden (クレイジーガーデン)
〒550-0003
大阪府大阪市西区京町堀1-13-22
川井ビル103 (駐車場なし)
※靭公園東園の北側
最寄り駅:大阪メトロ四つ橋線「本町」
tel:06-6455-8088
営業時間:11:30-19:30
定休日:日曜日 祝日/不定休